風流蛙大合戦之図 21-101702
一匹一匹の蛙の表情や動きは躍動感に溢れ、戦の勢いや残酷さが生々しく表現されている非常に見応えのある戯画です。蒲の穂の槍・荷葉の盾・水鉄砲。武器はすべて池辺の自然の産物でありながら、その描写は本物の合戦図に勝るとも劣らぬ迫力を持っています。大判三枚続という大きな紙面を余すところなく使い切った暁斎の構成力と画力の、まさに真骨頂です。
■アーティスト
河鍋暁斎 [ かわなべきょうさい] (1831-1889)
幕末から明治にかけて活躍した浮世絵師・日本画家で、江戸最後の天才絵師とも称されます。7歳で浮世絵師・歌川国芳のもとで絵を学び始め、その後狩野派にも入門。浮世絵の自由な発想と狩野派の高度な技術という、当時としては異色の両方の要素を身につけた絵師でした。流派の枠に収まらず、妖怪・骸骨・鬼・地獄・戯画など個性的な題材を描き続け、自らを「画鬼」と称しました。 1870年(明治3年)には書画会の場で明治政府の役人を批判する風刺画を描いたとして捕えられ、鞭打ち50回の刑に処される筆禍事件が起きました。翌年放免後、画号を「狂斎」から「暁斎」と改めて活動を再開します。その作風は国内よりも欧米で早くから高く評価されており、近代漫画や風刺画の先駆けとしても再評価が進んでいます。
■作品概要
風流蛙大合戦之図(ふうりゅうかわずおおがっせんのず)
無数の蛙たちが、蒲の穂の槍を振りかざし、荷葉の船に乗り、水鉄砲を放ちながら壮絶な合戦を繰り広げています。大判三枚続の画面いっぱいに蛙・蛙・蛙。その一匹一匹が異なる表情と動きを持ち、戦の熱狂と混乱が溢れ出しています。元治元年(1864年)に制作されたこの作品は、暁斎が蛙合戦に見立てて描いた幕府の長州征伐だといわれています。右端の陣幕には紀州徳川家の裏紋・六葉葵が、相手方の陣幕には毛利家の紋・沢瀉(おもだか)が描かれていることからわかります。 お咎めを恐れ、版元は「スハヰ」、暁斎は「狂人」「狂者」と、それぞれ仮名を使っています。時の権力への反骨と笑いが、蛙たちの姿に込められた一枚です。 蛙が戦い、世が動いていました。
■サイズ
・A4/ 210mm×297mm ×3枚
・A3/ 297mm×420mm ×3枚
・A2/ 420mm×594mm ×3枚
■材質
本商品は用紙のご選択が可能です
⇒ フォトマット紙0.25mm厚
官製はがき(0.2mm)よりもやや厚いコシのある紙質。
画用紙に近い印象となり、光沢がないので版画のような仕上がりになります。
日本画によく合います。
⇒ 半光沢紙026mm厚
光沢を抑えた仕上がりで反射が少なく、どの角度からでもきれいに鑑賞できます。
■キーワード
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