名所江戸百景 川口のわたし善光寺 31-100248
秩父や西川地域から切り出された木材が筏に組まれ、荒川を通じて江戸へと運び込まれる様子が描かれています。安政の震災からの復興期にあたり、大量の木材が江戸の町の再建を支えていたことがうかがえます。
■アーティスト
歌川 広重 (うたがわ ひろしげ) [ 寛政9年(1797年) - 安政5年9月6日(1858年10月12日) ]
江戸の情緒を鮮やかに描き出した浮世絵師であり、その風景画は心に静かな余韻を残します。北斎がダイナミックな構図と力強さで自然の迫力を描いたのに対し、広重は移ろう季節や雨、雪、夕暮れといった繊細な瞬間を優美に表現しました。特に、深く澄んだ藍の色調「ヒロシゲブルー」は、彼の風景画を象徴する存在であり、異国の人々にも「日本の青」として強い印象を与えました。『東海道五十三次』に代表される旅情豊かな連作は、江戸庶民にとって憧れの旅を紙の上で体験させる窓であり、同時に自然と人間の調和を静かに語りかけます。広重の作品は今なお、淡い雨や霞む空気までをも感じさせ、私たちに日常の中の美しさと一瞬の儚さを見つめ直させる力を持ち続けています。
■作品概要
名所江戸百景 川口のわたし善光寺(めいしょえどひゃっけい かわぐちの わたし ぜんこうじ)
薄暮の色を帯びた荒川の川面を、木材を組んだ筏が幾艘も連なりながら下ってゆきます。秩父や飯能の山から切り出された木材は、この川を伝って江戸の町へと運ばれ、安政の震災や台風からの復興を支えていました。手前の渡し場には、対岸から来る舟を待つ人々の姿がひっそりと佇み、図の上部には遠く善光寺の甍が望まれます。岩淵と川口を結んだこの渡しは、将軍が日光へ赴く際に通ったことから御成道とも呼ばれた由緒ある道筋。派手な賑わいこそ描かれてはいませんが、薄暗い色調の中に、黙々と働く筏乗りたちの息づかいと、旅人たちの静かな祈りが重なり合い、江戸近郊の暮らしの実直さがしみじみと伝わってくる情景です。
■サイズ
・A4/ 210mm×297mm
・A3/ 297mm×420mm
・A2/ 420mm×594mm
■材質
本商品は用紙のご選択が可能です
⇒ フォトマット紙0.25mm厚
官製はがき(0.2mm)よりもやや厚いコシのある紙質。
画用紙に近い印象となり、光沢がないので版画のような仕上がりになります。
日本画によく合います。
⇒ 半光沢紙026mm厚
光沢を抑えた仕上がりで反射が少なく、どの角度からでもきれいに鑑賞できます。
■キーワード
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