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サルタン王物語 『王妃と赤子は樽に入れられ海へ投げ込まれた』 19-100503

3,450円(税込)

定価 3,950円(税込)

A4(21×29.7cm)
A3(29.7×42cm)
A2(42×59.4cm)
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北斎の魂が宿るダイナミックな波の造形美
ビリビンの描く波には葛飾北斎の富嶽三十六景を彷彿とさせる力強い様式美が見て取れます。高く跳ね上がる飛沫や鋭い曲線で構成された波頭は静止画でありながら凄まじい轟音を響かせるかのような躍動感に溢れています。ロシアの伝説を浮世絵的な視点で切り取った独創的な手法は観る者に鮮烈な印象を与えます。

■アーティスト
イワン・ビリビン(イヴァン・ビリビン) [ Ivan Bilibin ](1876-1942)
ロシア民話と装飾芸術を結びつけた代表的な画家・イラストレーターです。法律を学んだ後に美術の道へ進み、ロシア各地の民俗芸術や中世写本、イコン研究を通して独自の様式を確立しました。太い輪郭線と平面的な色彩、幾何学的で緻密な装飾枠を特徴とする画面構成は「ビリビン様式」と呼ばれています。民話挿絵では、英雄や魔女、森や宮殿が象徴的に描かれ、物語世界を視覚的に際立たせました。革命後は国外でも活動し、舞台美術や書籍装丁でも高い評価を得ました。晩年は祖国へ戻り、包囲下のレニングラードで生涯を終えています。彼の作品は、ロシアの民俗文化を現代へ伝える重要な遺産です。

■作品概要
Skazka o t︠s︡ari︡e︡ Saltani︠e︡ Pl.06 (1905) / The Tale of Tsar Saltan Plate
深い紺碧の海が激しくうねり白く泡立つ波頭が夜空の星々と溶け合うように舞っています。イワン・ビリビンが描くこの情景はプーシキンの詩の世界を視覚化した神秘的な瞬間です。特筆すべきは葛飾北斎をはじめとする浮世絵の影響を感じさせる大胆な波の造形です。うねる波の曲線や力強い飛沫の表現には東洋の美学が息づいておりロシアの伝統と日本の芸術が奇跡的な融合を果たしています。波間に漂う樽の中には王妃と王子が閉じ込められていますが画面全体を支配するのは絶望ではなく静謐なまでの美しさです。星々は暗闇を進む母子を祝福するかのように輝き波は恐ろしくも優雅に揺れています。下部に配された重厚な装飾文様は運命の重みを伝えつつ物語の格調高さを引き立てています。冷たい飛沫と遠い星の瞬きが交差するこの一枚は孤独な漂流者の行く末に希望を抱かせます。
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ロシアの巨匠イワン・ビリビンは葛飾北斎の浮世絵から受けた影響を独自の解釈で民話の世界に融合させました。サルタン王の物語を題材にしたこの挿絵では激しくうねる波と夜空の星が織りなす幻想的な風景が描かれています。ジャポニスムを感じさせる波頭のデザインや伝統的な装飾文様は孤独な運命を辿る樽の漂流をドラマティックに彩ります。色彩豊かなこの芸術はプーシキンの詩情と東洋の美意識が交差する伝説の傑作です。

■サイズ
・A4/ 210mm×297mm
・A3/ 297mm×420mm 
・A2/ 420mm×594mm 

■材質
半光沢紙使用
光沢を抑えた仕上がりで反射が少なく、どの角度からでもきれいに鑑賞できます。

■キーワード
イワン・ビリビン ロシア 民話 挿絵 サルタン王の物語 葛飾北斎 浮世絵 ジャポニスム 波 樽 漂流 星 夜空 プーシキン 伝統 芸術 絵画 幻想 装飾 孤独 運命 抒情 デザイン 色彩 伝説


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