舞妓 35-101001
銀色の静寂に浮かぶ、白い横顔と朱の髪飾り。花街の様式に包まれながら、ひとりの少女の息づかいがそっと伝わる大正の舞妓像です。
■アーティスト
山村耕花 [ やまむらこうか ] (1885-1942)
明治から昭和にかけて活躍した日本画家・版画家です。尾形月耕に師事した後、東京美術学校を卒業し、院展を中心に風俗人物画で頭角を現しました。版画の世界では、大正5年(1916年)に渡邊版画店から役者絵の新版画を発表したことを機に、その名が広く知られるようになります。大正9年から11年にかけて制作した「梨園の華」シリーズ全12点は代表作として名高く、鋭い観察眼と写楽にも通じる誇張表現で舞台の臨場感を見事に捉えました。「大正の写楽」と称されるゆえんです。浮世絵や大津絵、蒔絵、陶磁器などの古美術蒐集家としても知られ、その深い知識は舞台装置の制作にも活かされました。絵画・版画・舞台美術と多方面にわたる活動を展開しながら、昭和17年(1942年)に没しました。
■作品概要
舞妓(まいこ)
銀鼠(ぎんねず)色の地を背に、一人の舞妓が左を向いて佇みます。白く塗り込めた横顔に細く引かれた眉、伏しがちな目元。紅をさした唇は小さく結ばれたまま、動きを止めています。艶やかに結い上げた黒髪には、緋色の鹿の子と大ぶりの花かんざし。髷(まげ)の膨らみには丸い玉簪が一点、淡い光を添えます。黒紫の着物には白い桜が大きく咲き、襟元の赤い鹿の子模様が首筋の白さを際立たせています。背に回る朱の帯には、深緑の幾何学文様が力強く走ります。座敷へ出る直前か、それとも呼ばれるのを待つひとときか。隙のない装いの中でも、生え際のやわらかなぼかしや耳元のほのかな赤みに、年若い娘の体温がのぞきます。花街のしきたりがつくる様式の美と、その内側で息づく一人の少女。何も語らない横顔に、張りつめた静けさが宿る一枚です。
■サイズ
・A4/ 210mm×297mm
・A3/ 297mm×420mm
・A2/ 420mm×594mm
■材質
本商品は用紙のご選択が可能です
⇒ フォトマット紙0.25mm厚
官製はがき(0.2mm)よりもやや厚いコシのある紙質。
画用紙に近い印象となり、光沢がないので版画のような仕上がりになります。
日本画によく合います。
⇒ 半光沢紙026mm厚
光沢を抑えた仕上がりで反射が少なく、どの角度からでもきれいに鑑賞できます。
■キーワード
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