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ラファエロ

Raffaello Sanzio [ ラファエロ・サンツィオ ] (1483–1520)
ウルビーノの宮廷画家を父に持ちながら、幼くして両親を失った天才画家です。それでもわずか十七歳で「巨匠」と呼ばれるほどの早熟な才能を見せました。フィレンツェ時代には、レオナルド・ダ・ヴィンチとミケランジェロという二人の巨人の存在を間近に感じながら、誰にも真似できない調和と優美さを自らの様式へと昇華させていきます。二十五歳でローマに召喚されると、教皇ユリウス二世のもとヴァチカン宮殿の壁を飾る「アテネの学堂」を手がけました。大壁画の経験がなかったにもかかわらず、若き天才への絶対的な信頼のもとで挑んだ大仕事でした。やがて五十人もの弟子を率いる大工房を築き上げますが、わずか三十七歳、しかも誕生日と同じ日にこの世を去ってしまいます。死の床にあってなお手がけていたのは、最後の傑作「キリストの変容」でした。その早すぎる死を、当時の人々は「情熱に溺れた夜」のせいだと囁き合ったといいます。優雅さと均整、そして人間の崇高さを描き続けたその短い生涯は、四百年以上を経た今もなお、西洋絵画の理想として輝き続けています。
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