虎図 17-300302
キョロリとした瞳、ピンクの鼻先、ふっくらとした頬───この虎の顔には確かな愛嬌が宿っています。しかしそれは未熟さではありません。岸駒は虎という生き物が本来持つ「無邪気さと獰猛さの共存」を直感的に捉えていたのかもしれません。大型猫科動物特有の、油断ならない可愛らしさ。
■アーティスト
岸駒 [ がんく ] (1749-1838)
江戸時代後期の京都画壇で絶大な人気を誇り、「岸派」を創始した絵師です。現在の金沢に生まれ、本名を岩口駒といいましたが、京都へ出て絵師として大成する過程で「岸」姓を名乗りました。彼の代名詞といえば、圧倒的な迫力を持つ「虎の絵」です。当時は本物の虎を見る機会がほとんどない時代でしたが、岸駒は輸入された虎の頭骨や毛皮を徹底的に観察・写生し、鋭い眼光や一本一本の毛並みを驚異的な写実力で描き出しました。そのあまりの凄まじさに、「夜になると絵から虎が抜け出して水を飲みに行く」という伝説が生まれたほどです。また、絵の実力だけでなく、朝廷との繋がりを深めて「歌楽助(うたのすけ)」などの高い官位を得るなど、プロデューサー的な手腕にも長けていました。円山応挙や伊藤若冲らと同時代にありながら、独自の荒々しく力強い筆致を確立し、その画風は明治以降の近代日本画にも大きな影響を与え続けています。
■作品概要
虎図
生命の愛おしさに満ちた、もう一つの真実。竹林の中、大地を踏みしめてこちらを見上げる虎。その顔は、どこか無邪気で、どこか戸惑っているようにも見えます。ピンクの鼻、キョロリと輝く黄緑の瞳、柔らかく波打つ縞模様。しかしその足元を見よ。大地をしっかりと掴む太い脚、鋭く湾曲した爪───猛獣の本性は、ここに静かに宿っています。背景には岩と竹と野草が広がり、虎は自然の一部として、その場に在る、自然の中に生きる命です。
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岸駒が18世紀に描いた「Tiger Seated Beneath Rock and Bamboo」は、竹林と岩を背景に大地を踏みしめる虎を描いた日本画・掛け軸の名品で、愛嬌ある黄緑の瞳とピンクの鼻が印象的な顔つきと、鋭い爪や毛描きの細密描写が生む野性の緊張感が絶妙に共存しています。同じ岸駒による正面の虎図とは異なる柔らかな詩情を持ちながら、竹・岩・野草との調和した構図と伝統文化の粋を凝縮した動物画として、江戸時代の日本美術における虎表現の豊かな振れ幅を示すコレクション作品です。
■サイズ
・A4/ 210mm×297mm
・A3/ 297mm×420mm
・A2/ 420mm×594mm
■材質
本商品は用紙のご選択が可能です
⇒ フォトマット紙0.25mm厚
官製はがき(0.2mm)よりもやや厚いコシのある紙質。
画用紙に近い印象となり、光沢がないので版画のような仕上がりになります。
日本画によく合います。
⇒ 半光沢紙026mm厚
光沢を抑えた仕上がりで反射が少なく、どの角度からでもきれいに鑑賞できます。
■キーワード
岸駒 虎図 日本画 虎 竹 岩 江戸時代 18世紀 掛け軸 絹本 動物画 日本美術 毛描き 筆致 縞模様 爪 構図 猛獣 伝統文化 写実 細密描写 自然 竹林 野草 黄緑 瞳 愛嬌 名画 掛軸 コレクション
お届けについて
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