コンポジション 1930 25-100007
中央を下りる青と灰青の色面は、ひとつひとつ明度を変えながら、布のようにやわらかな曲線を描いています。積み重ねられた小片が生む手ざわりは、織物やモザイクを思わせるもの。静かな色の連なりが、全体にゆったりとした流れを与えています。
■アーティスト
オットー・フロイントリッヒ [ Otto Freundlich ] (1878-1943)
フロイントリッヒの作品に初めて触れたとき、その色彩の豊かさに思わず立ち止まります。深い青、燃えるような赤、柔らかな黄色。それらが幾何学的なモザイクとしてすべてを埋め尽くし、色と色が境界で響き合います。具体的な形を持たないにもかかわらず、見ているうちに光や音楽のようなものが感じられてくる。それがフロイントリッヒの抽象の力です。ピカソとも交流したパリの前衛芸術の中心にいながら、フロイントリッヒはひたすら色彩の純粋な力を探求し続けました。装飾でも主張でもなく、色そのものが呼吸しているような画面。その静かなエネルギーは、カンディンスキーやクレーとも異なる独自の境地です。1937年、ナチス政権はその作品を「退廃芸術」として没収しました。嘲笑のために開かれた展覧会のポスターに使われたのは、皮肉にもフロイントリッヒ自身の彫刻でした。それでも色は残っています。今もこうして、静かに光を放ちながら。
■作品概要
Komposition (1930)
左上に明るい黄色の柱、対角に深い黒の広がり、左下には燃えるような赤。そのあいだを、青と灰青の小さな色面が、布が垂れさがるようにゆるやかな弧を描いて降りてきます。色面は一枚ずつ丁寧に積み重ねられ、織物のような温かい手ざわりを帯びています。上方の褐色やオリーブの帯には半円の形がひそみ、静かな動きを添えています。青の弧のかたわらで、黄色がもう一度、細く光をのぞかせます。黒と赤という強い色にはさまれながら、その小さな明るさは消えることがありません。重なり合う色の層に、急がない時間が流れています。闇も炎も、光も、すべてがひとつの構成のなかに居場所をもっています。右下に残された画家の署名と年記。その控えめな筆跡のように、声を張らない意志が、この絵をしっかりと支えています。
■サイズ
・A4/ 210mm×297mm
・A3/ 297mm×420mm
・A2/ 420mm×594mm
■材質
半光沢紙使用
光沢を抑えた仕上がりで反射が少なく、どの角度からでもきれいに鑑賞できます。
■キーワード
オットー・フロイントリッヒ フロイントリッヒ Otto_Freundlich Komposition コンポジション 1930年 抽象絵画 幾何学的抽象 抽象画 油彩 色面 モザイク 織物 青 灰青 黄色 黒 赤 褐色 オリーブ 弧 半円 対比 光 署名 20世紀美術 近代絵画 モダンアート 非具象 アート 絵画解説
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