蚯蚓をひきあうひよこ 25-100104
柔らかな羽毛を纏った五羽の雛たちが、朝霧のなかで懸命に生きる姿は、心を一瞬で惹きつけるドラマに満ちています。
■アーティスト
小原古邨 [ おはらこそん ] (1877-1945)
本の画家・木版画の下絵師で、花鳥画を中心に活躍しました。本名は小原又雄で、加賀国(現・石川県)出身。鈴木華邨に学び、フェノロサの影響を受けながら、アメリカ向けの花鳥画を多く制作しました。初期は肉筆画を発表し、版元・松木平吉の依頼で版画の下絵を手掛けました。大正時代には「祥邨」、昭和初期には「豊邨」と号を改め、渡辺版画店などを通じて多くの作品を発表。彼の版画は、伝統的な浮世絵技法と写実的な表現を融合させた独自のスタイルで評価されています。作品は主に海外輸出向けで、ボストン美術館や大英博物館などに所蔵。近年、日本国内でも展覧会が開催され、その芸術性が再評価されています。
■作品概要
蚯蚓をひきあうひよこ(ミミズ)
柔らかな霧が立ち込める静寂のなか、生命の愛らしさが瑞々しく弾けます。古邨が描いたこの一幅は、無垢な雛たちが繰り広げる小さな世界の劇的な冒険を鮮烈に捉えています。しっとりと露を帯びた草地と、その奥で風に揺れる繊細なススキの葉。余白を活かした静謐な背景が、五羽の雛たちの白く柔らかな質感を、体温を感じさせるほど鮮烈に浮かび上がらせています。物語の中心は、一匹のミミズを巡る光景です。懸命に引き合う二羽、それを見つめる仲間たち。そのつぶらな瞳や、今にも動き出しそうな細い足先からは、幼い命が放つ純粋なエネルギーと、生きるための力強い意志が伝わってきます。古邨の筆致は、雛の羽毛が持つ一筋一筋の柔らかさから、草地の湿った空気感までを克明に描き出しました。
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小原古邨が手がけたこの花鳥画は、浮世絵の伝統を極めつつ、生き物の息遣いまでをも描き出した新版画の傑作です。草地で戯れる五羽の雛の描写には、観る者の魂を震わせるような、無垢で力強い生命感が宿っています。明治から昭和にかけて洗練された木版画の技術は、雛たちの柔らかな羽毛の質感や、背景に広がる霧の彩りをドラマチックに表現し、画面に深い叙情と静寂をもたらしました。日本美術が大切にしてきた、ありふれた日常に宿る自然の美を、夏の兆しとともに描いた本作は、和モダンなデザインとして、現代のインテリア空間においても圧倒的な存在感を放つアートです。レトロな情緒のなかに息づく繊細な風景は、鑑賞する者に、命の尊さを再確認させるような深い癒やしを与えます。
■サイズ
・A4/ 210mm×297mm
・A3/ 297mm×420mm
・A2/ 420mm×594mm
■材質
本商品は用紙のご選択が可能です
⇒ フォトマット紙0.25mm厚
官製はがき(0.2mm)よりもやや厚いコシのある紙質。
画用紙に近い印象となり、光沢がないので版画のような仕上がりになります。
日本画によく合います。
⇒ 半光沢紙026mm厚
光沢を抑えた仕上がりで反射が少なく、どの角度からでもきれいに鑑賞できます。
■キーワード
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お届けについて
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