薔薇にゑなが 19-100220
淡いピンクの薔薇の花々は、大輪の花と開きかけの蕾、この対角線上の配置が自然な奥行きとリズムをもたらしています。花びらの透明感ある薄さ、葉の落ち着いた青緑との対比、そして余白の白。景年の構成は無駄がなく、豊かです。
■アーティスト
今尾景年(いまお けいねん、1845年〈弘化2年〉8月12日 - 1924年〈大正13年〉10月5日)
幕末から大正時代にかけて活躍した日本画家で、京都画壇の重鎮として知られます。幼少期より絵に親しみ、四条派の柴田義董や円山派の塩川文麟に師事し、伝統的な日本画の技法を学びました。写実的かつ繊細な筆致で知られ、花鳥画、山水画、美人画など多彩なジャンルを手がけました。景年は、明治以降の日本画再興運動において中心的な役割を果たし、京都府画学校(現・京都市立芸術大学)の設立にも関与。後進の育成に尽力し、竹内栖鳳ら近代日本画の巨匠たちを輩出しました。その画風は伝統を踏まえつつも、時代の美意識に応じて洗練され、装飾性や詩情に富んでいます。帝室技芸員にも任命されるなど公的にも高く評価され、国内外の博覧会で受賞歴も多く、日本画の近代化に大きな貢献を果たしました。今尾景年は、明治から大正にかけての美術界において、日本画の正統と革新を架け橋のように繋いだ重要な存在です。
■作品概要
薔薇にゑなが(ばらにえなが)
小鳥が、息をひそめています。薔薇の花に囲まれた枝の上で、エナガがこちらをちらりと見やっています。明治から大正にかけて活躍した京都画壇の巨匠が、この小さな命を紙の上に静止させました。薔薇の花びらは薄く、光を透かすように柔らかく広がり、その淡いピンクが全体を春霞のように包んでいます。白と黒のエナガの羽根は、その柔らかな世界の中で、きりりとした存在感を放っています。景年の花鳥画は、技巧を誇らず、華美を競わない。生き物たちの、その瞬間の真実を、静かに写し取ります。枝の細さ、葉の重なり、つぼみの閉じた緊張感。隅々まで、生命の気配が満ちています。このエナガはいつから、この枝に止まっているのでしょうか。止まったまま、百年以上が過ぎました。
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今尾景年が1892年から1911年の間に描いた「薔薇にゑなが」は、明治・大正期の京都画壇を代表する花鳥画の傑作で、淡いピンクの薔薇の大輪と蕾が織りなす柔らかな空間の中心に白黒のエナガが凛と佇む構図が余白と淡彩の美学で表現されています。花びらの透明感ある薄さ・葉の青緑との対比・細い枝を掴む鳥の爪の緊張に至る細密描写が自然への深い観察眼を示し、小さき命の大きな存在感と季節の詩情が共鳴するこの掛軸は、京都画壇の伝統文化と近代日本画の粋が凝縮されたコレクション作品として高く評価されています。
■サイズ
・A4/ 210mm×297mm
・A3/ 297mm×420mm
・A2/ 420mm×594mm
■材質
本商品は用紙のご選択が可能です
⇒ フォトマット紙0.25mm厚
官製はがき(0.2mm)よりもやや厚いコシのある紙質。
画用紙に近い印象となり、光沢がないので版画のような仕上がりになります。
日本画によく合います。
⇒ 半光沢紙026mm厚
光沢を抑えた仕上がりで反射が少なく、どの角度からでもきれいに鑑賞できます。
■キーワード
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お届けについて
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