白花に紅猿子 19-100221
鮮やかな紅のベニマシコ、清潔な白い花、落ち着いた青緑の葉。この三色の組み合わせは、互いを引き立て合いながら、春の明るさと清々しさをもたらしています。景年は博物学者の指導を受けるほど科学的な写生を重ねましたが、この作品においてその精密さは決して硬直せず、むしろ生き物の温もりと色彩の美しさへと昇華されています。
■アーティスト
今尾景年(いまお けいねん、1845年〈弘化2年〉8月12日 - 1924年〈大正13年〉10月5日)
幕末から大正時代にかけて活躍した日本画家で、京都画壇の重鎮として知られます。幼少期より絵に親しみ、四条派の柴田義董や円山派の塩川文麟に師事し、伝統的な日本画の技法を学びました。写実的かつ繊細な筆致で知られ、花鳥画、山水画、美人画など多彩なジャンルを手がけました。景年は、明治以降の日本画再興運動において中心的な役割を果たし、京都府画学校(現・京都市立芸術大学)の設立にも関与。後進の育成に尽力し、竹内栖鳳ら近代日本画の巨匠たちを輩出しました。その画風は伝統を踏まえつつも、時代の美意識に応じて洗練され、装飾性や詩情に富んでいます。帝室技芸員にも任命されるなど公的にも高く評価され、国内外の博覧会で受賞歴も多く、日本画の近代化に大きな貢献を果たしました。今尾景年は、明治から大正にかけての美術界において、日本画の正統と革新を架け橋のように繋いだ重要な存在です。
■作品概要
白花に紅猿子(しらはなにべにましこ)
二羽が寄り添い、枝の上で肩を並べ、一羽はこちらを向き、もう一羽はそっぽを向いている。その何気ない仕草の中に、生き物の親密さがにじみ出ています。景年は毎月写生の日を設け、博物学者の指導まで受けて鳥を描き続けた画家です。この二羽のベニマシコに向けた眼差しは、愛情深く、そして科学的に正確です。鮮やかな紅色の羽根に黒と白の斑模様、長めの尾羽。その一本一本が丹念に描き込まれています。背景には白い花が静かに咲き、青緑の葉が清涼感を添えています。紅・白・緑という三色の調和が、明るく澄んだ空気をもたらしています。「綺麗濃褥」同時代の人々が景年の花鳥画に贈った言葉です。色彩豊かで品があり、華やかで静かです。
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今尾景年が1892年から1911年の間に描いた「白花に紅猿子」は、明治・大正期の京都画壇四条派を代表する精密な花鳥画の傑作で、白い花と青緑の葉が織りなす清々しい空間に二羽のベニマシコが寄り添う構図が「綺麗濃褥」と評された景年の色彩美学で表現されています。博物学者の指導を受けて写生を重ねた精密な羽根の描写と、紅・白・緑の三色が奏でる明るき調和が自然への深い愛情を示し、二羽の親密なたたずまいと季節の詩情が共鳴しています。
■サイズ
・A4/ 210mm×297mm
・A3/ 297mm×420mm
・A2/ 420mm×594mm
■材質
本商品は用紙のご選択が可能です
⇒ フォトマット紙0.25mm厚
官製はがき(0.2mm)よりもやや厚いコシのある紙質。
画用紙に近い印象となり、光沢がないので版画のような仕上がりになります。
日本画によく合います。
⇒ 半光沢紙026mm厚
光沢を抑えた仕上がりで反射が少なく、どの角度からでもきれいに鑑賞できます。
■キーワード
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お届けについて
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