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菱田春草

菱田春草 [ ひしだしゅんそう ] (1874–1911)
明治期の日本画壇に新風を吹き込んだ革新者です。岡倉天心の薫陶を受け、東京美術学校の第一期生として横山大観らとともに「朦朧体(もうろうたい)」と呼ばれる新たな表現を探求しました。輪郭線を排し、光と空気の移ろいをにじむような色彩で描くその手法は、当時の批評家から賛否両論を浴びつつも、日本画に印象主義的な感覚をもたらしました。代表作《黒き猫》や《落葉》には、静謐な詩情と生命への洞察が漂います。色彩は限られ、輪郭は霞み、すべてが消えゆく瞬間の輝きを抱いています。春草は37歳の若さで世を去りましたが、短い生涯の中で「写実」と「心象」のあわいに新たな美を見いだし、近代日本画の礎を築いた画家として今なお深い光を放ち続けています。

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