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布袋一右衛門、獄院千右衛門役 31-100509

3,450円(税込)

定価 3,900円(税込)

 フォトマット紙半光沢紙
A4(21×29.7cm)
A3(29.7×42cm)
A2(42×59.4cm)
購入数
緊張感あふれる二人の役者の対峙する瞬間
布袋市右衛門の恰幅の良い体型と力強い踏み込み、極印千右衛門のやや細身で静かな立ち姿という、体型とポーズによる明確な対比がなされています。これらの特徴は、演じる役柄の性格や内面を暗示しており、当時の歌舞伎ファンにとっては、物語を深く理解するための重要な要素でした。

■アーティスト
歌川国芳 [ うたがわ くによし] (1798年1月1日-1861年4月14日)
江戸後期の浮世絵師で、武者絵・風景画・戯画など多彩なジャンルで才能を発揮した人物です。特に「水滸伝」に代表される豪快な武者絵は、力強い描線と独創的な構図で高く評価されています。また、庶民文化への共感が深く、猫をはじめとする動物や風俗をユーモラスに描いた戯画も人気を集めました。大胆な遠近法の取り入れや、西洋風表現の積極的な採用など、新しい技法への好奇心も国芳の特徴です。その作風は一門にも受け継がれ、幕末から明治へ移りゆく時代の浮世絵に大きな影響を与えました。
国芳は、江戸の息づかいをそのまま版画へ吹き込んだような絵師です。荒々しい武者の動きも、荒波のうねりも、街角の猫のぬくもりも、すべてが彼の手を通すと鼓動をもった物語になります。豪快な線は迫力を帯びながら、どこか人情の温度を含んでいます。強さの影にある哀しみや優しさまで描き込むことで、絵は時代を超えて生き続けます。国芳の作品は、見る人に「世界はこんなにも面白い」とそっと語りかけ、心の奥で小さな火を灯してくれるように感じられます。

■作品概要
布袋市右衛門(ほていいちえもん)と極印千右衛門(ごくいんちえもん)
国芳によるこの役者絵は、歌舞伎の舞台に登場する二人の役者を、緊張感あふれる瞬間で捉えた作品です。手前に大きく描かれているのは、おそらく布袋市右衛門を演じる役者で、重心を低くして踏み込んだポーズをとっています。彼の強張った表情と、何かを警戒するかのように肩に引き寄せた手の動きは、これから劇的な行動を起こす直前の緊迫感を強く伝えています。その恰幅の良い体型と、薄い灰色を基調とした落ち着いた着物のコントラストが、彼の役柄の個性を際立たせています。
その後ろに立つのは、極印千右衛門を演じる役者で、刀を抜きかけるかのような姿勢を見せています。彼のやや細身の体型と、静かながらも鋭い眼差しは、手前の人物とは異なる性質の緊張感を醸し出しています。二人の役者は、同じ系統の着物を着用しながらも、ポーズや体型、表情によって明確な対比がなされており、物語の登場人物としての複雑な関係性を暗示しています。国芳は、この二人物配置と劇的な身体表現によって、歌舞伎の舞台の臨場感を鮮やかに一枚の絵の中に閉じ込めています。
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歌川国芳の浮世絵「役者絵」は、歌舞伎の布袋市右衛門と極印千右衛門という登場人物の対峙する瞬間を捉えた作品で、俳優の緊張感のあるポーズと躍動感が伝わります。この構図は、歌舞伎文化という庶民に愛された大衆芸能の舞台芸術を表現技法として描き出し、着物の描写も含め江戸時代の伝統芸術として、浮世絵師の技術を伝えるものです。

■サイズ
・A4/ 210mm×297mm 
・A3/ 297mm×420mm
・A2/ 420mm×594mm

■材質
本商品は用紙のご選択が可能です

⇒ フォトマット紙0.25mm厚
官製はがき(0.2mm)よりもやや厚いコシのある紙質。
画用紙に近い印象となり、光沢がないので版画のような仕上がりになります。
日本画によく合います。

⇒ 半光沢紙026mm厚
光沢を抑えた仕上がりで反射が少なく、どの角度からでもきれいに鑑賞できます。

■キーワード
歌川国芳 浮世絵 役者絵 歌舞伎 布袋市右衛門 極印千右衛門 登場人物 対峙 ポーズ 緊張感 躍動感 構図 舞台芸術 江戸時代 歌舞伎文化 庶民 大衆芸能 浮世絵師 伝統芸術 着物 俳優 表現技法

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