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二匹の蟹 25-100112

3,450円(税込)

定価 3,900円(税込)

 フォトマット紙半光沢紙
A4(21×29.7cm)
A3(29.7×42cm)
A2(42×59.4cm)
購入数
泥濘に咲く生命。蟹たちが魅せる生存の極致
一粒の獲物を巡り、ハサミを突き上げる蟹。その姿は、過酷な自然界において自らの命を繋ぎ止めようとする、最も純粋で劇的な生存の宣言です。古邨は、甲羅の色彩の変化や節々の緻密な描写を通じ、小さな生き物が放つ圧倒的な存在感を浮き彫りにしました。

■アーティスト
小原古邨 [ おはらこそん ] (1877-1945)
本の画家・木版画の下絵師で、花鳥画を中心に活躍しました。本名は小原又雄で、加賀国(現・石川県)出身。鈴木華邨に学び、フェノロサの影響を受けながら、アメリカ向けの花鳥画を多く制作しました。初期は肉筆画を発表し、版元・松木平吉の依頼で版画の下絵を手掛けました。大正時代には「祥邨」、昭和初期には「豊邨」と号を改め、渡辺版画店などを通じて多くの作品を発表。彼の版画は、伝統的な浮世絵技法と写実的な表現を融合させた独自のスタイルで評価されています。作品は主に海外輸出向けで、ボストン美術館や大英博物館などに所蔵。近年、日本国内でも展覧会が開催され、その芸術性が再評価されています。

■作品概要
二匹の蟹(にひきのかに)
静寂に包まれた水辺の片隅、そこには私たちが普段見過ごしてしまうような、生命のドラマが息づいています。二匹の蟹が繰り広げる生への執着と、一瞬の緊張感を劇的に捉えています。一匹の蟹が獲物をしっかりとハサミで捉え、誇らしげに、あるいは警戒するように掲げています。その赤く染まった甲羅の質感、鋭い脚の動きからは、自然界で生き抜く者の力強い鼓動が伝わってきます。対照的に、後方で見守るもう一匹の蟹。その静止した佇まいは、次に起こる奪い合いの予兆か、あるいは厳しい共存のリアリズムか──。想像を掻き立てる心理的な奥行きが、そこには存在します。背景に流れる柔らかな水辺の空気感と、繊細な筆致で描かれた草の葉。古邨は、卓越した木版画技術を駆使し、湿り気を帯びた土の匂いまでも描き出しました。何気ない自然の一節にスポットライトを当て、小さな命が織りなす静かなる戦場を気高く昇華させた傑作です。
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小原古邨によるこの作品は、浮世絵の伝統的な情感に、近代的な写実性を高次元で融合させた新版画の代表作です。水辺で獲物を掲げる蟹の描写には、静かな風景のなかに突如として現れる、力強く神秘的な生命感が宿っています。明治から昭和にかけて洗練された木版画の技術は、甲羅の硬質な質感や、周囲に茂る草地の柔らかな彩りをドラマチックに表現し、画面に深い叙情と静寂をもたらしました。日本美術が古来より大切にしてきた、自然界の微細な変化を動物の凛とした姿を通して描いた本作は、和モダンなデザインとして、現代のインテリア空間においても圧倒的な存在感を放つアートです。レトロな情緒のなかに息づく繊細な描写は、、見慣れた風景に隠された不屈の美しさを再発見させるような深い癒やしを与えます。

■サイズ
・A4/ 210mm×297mm 
・A3/ 297mm×420mm
・A2/ 420mm×594mm

■材質
本商品は用紙のご選択が可能です

⇒ フォトマット紙0.25mm厚
官製はがき(0.2mm)よりもやや厚いコシのある紙質。
画用紙に近い印象となり、光沢がないので版画のような仕上がりになります。
日本画によく合います。

⇒ 半光沢紙026mm厚
光沢を抑えた仕上がりで反射が少なく、どの角度からでもきれいに鑑賞できます。

■キーワード
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