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当世好男子伝 行者武松 腕の喜三郎 31-101007

3,450円(税込)

定価 3,900円(税込)

 フォトマット紙半光沢紙
A4(21×29.7cm)
A3(29.7×42cm)
A2(42×59.4cm)
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行者武松の魂を宿した腕の喜三郎が放つ静かなる威圧感
『水滸伝』に登場する虎退治の英雄・武松のイメージを、江戸の侠客である腕の喜三郎に投影した見事な趣向です。首筋を拭う何気ない動作の中に、これから始まる波乱を予感させる緊張感が漂っています。

■アーティスト
歌川国貞 [ うたがわ くにさだ ] (1786-1865) ◆三代目歌川豊国
江戸後期を代表する浮世絵師で、歌川派の中でも圧倒的な制作量と人気を誇りました。初代豊国の門人として出発し、役者絵を中心に評価を高め、後には「豊国」を襲名します。国貞の作品は、当世風の華やかな色彩と、人物の感情やしぐさを誇張した表現に特徴があります。特に歌舞伎役者の似顔絵では、観る者が役柄や物語を即座に理解できる分かりやすさが支持されました。一方で、美人画や物語絵にも力を発揮し、庶民の生活感覚や流行を巧みに取り込んでいます。伝統を踏まえながらも時代の好みに柔軟に応えた姿勢こそが、国貞を江戸随一の人気絵師に押し上げた要因といえるでしょう。

■作品概要
当世好男子伝 行者武松 腕の喜三郎
夜の松林を背景に、一人の男が静かに、しかし確固たる意志を秘めて佇んでいます。名優・初代河原崎権十郎が演じる「腕の喜三郎」を、『水滸伝』の豪傑である行者武松に見立てて描いた劇的な役者絵です。画面中央の喜三郎は、深い藍色の着物を寛げ、手拭いで首筋を拭う日常的な仕草を見せていますが、その露わになった両腕には、緻密で力強い刺青が彫り込まれています。右腕には猛々しい虎が、左腕には鮮やかな花々が描かれ、武松が景陽岡で虎を退治した伝説と、喜三郎が持つ侠客としての心意気が見事に重なり合っています。背景の暗闇に沈む松の枝ぶりが、彼の孤独な戦いや覚悟を象徴する重厚な空気感を醸し出し、静止したポーズの中に、内から溢れ出すような凄まじい気迫を封じ込めています。江戸の粋と大陸の英雄譚が交錯する、様式美の極致を体現した一枚です。
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江戸時代の日本文化において、英雄の剛勇さを描いた錦絵は、庶民に大きな娯楽を提供しました。本作は『水滸伝』の行者武松に見立てた腕の喜三郎を、名優の河原崎権十郎が演じる姿を捉えた役者絵です。右腕に彫られた虎の刺青は武松の伝説である虎退治を象徴しており、木版画特有の色彩豊かな構図で表現されています。忍者のような隠密的な魅力とは異なる、堂々とした立ち姿の様式美は、伝統芸能としての歌舞伎の歴史を感じさせます。シリーズ『当盛好男子傳』の一枚として、見立の技法を用いた洗練された意匠は、現代においても高い芸術的価値を誇っています。

■サイズ
・A4/ 210mm×297mm 
・A3/ 297mm×420mm
・A2/ 420mm×594mm

■材質
本商品は用紙のご選択が可能です

⇒ フォトマット紙0.25mm厚
官製はがき(0.2mm)よりもやや厚いコシのある紙質。
画用紙に近い印象となり、光沢がないので版画のような仕上がりになります。
日本画によく合います。

⇒ 半光沢紙026mm厚
光沢を抑えた仕上がりで反射が少なく、どの角度からでもきれいに鑑賞できます。


■キーワード
錦絵 歌舞伎 浮世絵 河原崎権十郎 腕の喜三郎 行者武松 武松 水滸伝 刺青 虎 虎退治 当盛好男子傳 江戸時代 日本文化 伝統芸能 木版画 伝説 英雄 剛勇 意匠 色彩 構図 役者絵 見立 歴史

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