品川の月夜 24-101006
大正時代の品川沖の風景を記録した貴重な一枚です。関東大震災の前年に刷られたこの作品は、震災と戦後の開発で大きく変わってしまった東京湾岸の、かつての姿をそっと伝えています。余分なものを一切描かない、引き算の美しさが際立っています。
■アーティスト
根来莱山 [ねごろ らいざん、川面良雄 ] (1877年4月17日-1963年8月10日)
大正時代に活躍した木版画家です。版元・吉川弘文館から作品を発表し、東京の風景を題材にした新版画を制作しました。作品の多くは1923年の関東大震災以前に出版されたため、大震災で多くが失われ、現存する数が非常に少ないことから、今日では希少な存在となっています。また、川瀬巴水の版元として知られる渡邊庄三郎のような強力なプロモーターを持たなかったことも、知名度が広まりにくかった一因と考えられています。 莱山の作品には、繊細な黒と灰のぼかしが随所に用いられており、静けさと奥行きのある独自の雰囲気を持っています。雨、霧、夕暮れなど、気象や光の変化をとらえた風景を得意とし、浮世絵の伝統に西洋的な表現を取り入れた大正新版画の精神を体現した画家のひとりです。
■作品概要
品川の月夜
月の光が海面を銀色に染め、波のひとつひとつが静かにきらめいています。月、夜、海。大部分を占めるのは月明かりに照らされた品川沖の海。細かく刻まれた波の白い輝きが、暗い水面に無数の光の粒を散らしています。下部には岸辺の建物のシルエットがわずかに顔を出すだけで、ほぼ水平線と海と空だけで構成された、大胆な構図です。江戸時代から続く品川の海辺は、大正時代にはすでに埋め立てが進んでいた地域。この版画はその変化の途上に描かれた、かつての品川の夜の海の記憶です。木版ならではの繊細なぼかしが月光の柔らかさを表現し、根来莱山の静かな観察眼が、夜の海の広がりをそのままに写し取っています。
■サイズ
・A4/ 210mm×297mm
・A3/ 297mm×420mm
・A2/ 420mm×594mm
■材質
本商品は用紙のご選択が可能です
⇒ フォトマット紙0.25mm厚
官製はがき(0.2mm)よりもやや厚いコシのある紙質。
画用紙に近い印象となり、光沢がないので版画のような仕上がりになります。
日本画によく合います。
⇒ 半光沢紙026mm厚
光沢を抑えた仕上がりで反射が少なく、どの角度からでもきれいに鑑賞できます。
■キーワード
根来莱山 品川 月夜 1922年 木版画 新版画 大正 吉川弘文館 浮世絵 東京 品川沖 東京湾 海 夜景 月光 波 風景版画 日本画 和風 関東大震災 希少
お届けについて
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