音楽週間。二つのコンサート、存命のオーストリア人作曲家たち 15-100152
左右対称に配されたふたつの男性の顔は、当時の一般的なコンサートポスターの優雅さとは真逆の、挑発的な衝撃を持っています。シェーンベルクらの無調音楽がウィーンの聴衆に激しい拒絶反応を引き起こしていたこの時代、ポスターの顔もまた社会規範への反抗を体現しています。シーレ自身が感じていた社会への怒りと、前衛音楽家たちの反骨精神が、このふたつの顔に重なり合っています。
■アーティスト
Egon Schiele (Austrian, 1890-1918)
20世紀初頭のウィーンで鮮烈な足跡を残した表現主義を代表する画家です。グスタフ・クリムトに才能を見出され強い影響を受けましたが、やがて独自のスタイルを確立しました。最大の特徴は、鋭く力強い線描と、極端に歪められたポーズです。人間の肉体を通じて、内面にある孤独、不安、性、そして死といった生々しい感情を曝け出しました。多くの自画像を描き、自己の内面を徹底的に見つめ続けたその姿勢は、当時の倫理観を揺さぶるほど過激なものでした。彼の作品に漂う退廃的な雰囲気と、剥き出しの生命力は、100年以上経った今もなお多くの人々を惹きつけてやみません。スペイン風邪によりわずか28歳でこの世を去りましたが、短すぎる生涯の中で残された数多くの素描や油彩画は、人間の深淵を描いた芸術として高く評価されています。痛切なまでの純粋さが宿る画家です。
■作品概要
Musikfestwoche. Zwei Konzerte; Lebende Österreichische Komponisten (1912)
Music Week. Two Concerts; Living Austrian Composers
ふたつの顔が、左右から睨みつけています。眉を寄せ、口を引き結び、額に走る皺。怒りとも威圧とも取れる表情が、黒とオレンジの鮮烈な色面の中に浮かび上がっています。これはコンサートの告知ポスターです。しかしその顔は、穏やかな音楽の宣伝とはほど遠い、剥き出しの緊張を帯びています。1912年、ウィーン文学音楽学術協会が主催したウィーン音楽祭週間のために制作されたこの告知ポスターは、6月25日と29日にグロッサー・ベートーヴェンザールで開催された二つのコンサートを告知するものでした。出演者にはアルノルト・シェーンベルクやアレクサンダー・ツェムリンスキーら、当時ウィーンの前衛音楽を担った作曲家たちが名を連ねています。 黒とオレンジの二色刷りの大胆な構成、左右対称に配されたふたつの怒れる顔。これは情報伝達ではなく、前衛芸術の宣言そのもの。前衛は、こんな顔をしていました。
■サイズ
・A4/ 210mm×297mm
・A3/ 297mm×420mm
・A2/ 420mm×594mm
■材質
半光沢紙使用
光沢を抑えた仕上がりで反射が少なく、どの角度からでもきれいに鑑賞できます。
■キーワード
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