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葡萄の蔓 29-100711

3,450円(税込)

定価 3,900円(税込)

 半光沢紙フォトマット紙
A4(21×29.7cm)
A3(29.7×42cm)
A2(42×59.4cm)
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天へ向かう二本の蔓、豊饒の讃歌
左右に立ち上がる二本の葡萄の蔓が全体を二分し、黄金色の房と青紫の房がそれぞれ異なる表情で垂れ下がります。葉の形や房の粒の細部まで丹念に描き込まれた密度は、この植物に向けられたセラフィーヌの偏愛の深さを伝えています。現実の葡萄畑とは異なる、幻視の庭の葡萄の蔓。

■アーティスト
セラフィーヌ・ルイ [ Séraphine Louis ] (1864-1942)
サンリスのセラフィーヌとも呼ばれるフランスの女性画家で、アンリ・ルソーらとともに素朴派(ナイーヴ・アート)を代表する存在です。 身寄りもなく、正式な美術教育も受けないまま、パリ郊外サンリスで家政婦として働きながら、40歳を過ぎてから守護天使のお告げにより絵を描き始めました。絵の具も自然の素材から手作りし、白色だけを購入するという独自の方法で制作していました。 1912年、画商ヴィルヘルム・ウーデに見出され、花・葉・果実などを題材とした強烈で幻想的な色彩の作品が評価を集めました。 しかし1930年代の世界恐慌によってウーデの支援が途絶えると、精神に異常をきたして精神病院に入院。そのまま1942年に78歳で病院内で亡くなりました。21世紀に入り、伝記映画『セラフィーヌの庭』(2008年、セザール賞7部門受賞)によって世界的に再評価されています。
セラフィーヌの作品が放つ圧倒的なエネルギーの前に、私たちはしばしば言葉を失います。埋め尽くし反復するモチーフ、内側から光るような質感、うごめく植物の生命感。それはなぜ、こんなにも強烈に私たちを惹きつけるのか。日常の脳は膨大な視覚情報をカットして動いていますが、セラフィーヌの作品が持つ情報密度はそのフィルターを突破し、私たちを軽度のトランス状態へと引き込みます。カオスの中に潜む厳密な秩序、無限に増殖するパターンは脳に快感をもたらし、「気持ち悪いのに目が離せない」という感覚を生みます。「天使に命じられて描く」と語った彼女の制作が、破滅から逃れるための必死の行為だったとするなら、私たちがその作品に惹かれるのは、安全な場所から脳の解放を疑似体験させてもらっているからかもしれません。

■作品概要
vigne
「ヴィーニュ(vigne)」とはフランス語で葡萄の蔓・葡萄の木を意味します。左には黄と緑の葉に包まれた黄金色の房が、右には青みがかった葡萄の房と赤みがかった葉が、それぞれ天高くまで伸び上がり、淡い水色の空を背景に生命の豊かさを高らかに伝えています。葡萄の粒ひとつひとつに点描が丁寧に施され、葉の鋸歯や巻き蔓の細部まで執拗なまでの注意が払われています。葡萄は聖書においてキリストの血、豊饒、信仰の実りを象徴する植物。修道院で約20年を過ごし、聖母マリアの啓示のもとに絵を描き始めたと語ったセラフィーヌにとって、葡萄の蔓を描くことは植物への偏愛であると同時に、深い宗教的な祈りの行為でもあったでしょう。深い緑の大地から天へと向かう二本の蔓が、まるで大聖堂の柱のように全体を支えています。

■サイズ
・A4/ 210mm×297mm 
・A3/ 297mm×420mm
・A2/ 420mm×594mm

■材質
半光沢紙使用
光沢を抑えた仕上がりで反射が少なく、どの角度からでもきれいに鑑賞できます。

■関連キーワード
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